面接のために休暇を取る際に気をつける点
おめでとうございます!あなたは近々キャリアパスにおける次なる重要なステップとなる面接に臨むことになりました。しかし、ここで1つ問題があります。面接は午後3時の予定で、準備に数週間も費やしたクライアントとの重要なミーティングとバッティングしています。
今や多くの面接がリモートで行われているにもかかわらず、あなたは面接を受けるためには何とかして休暇を取る必要があると共に、仕事のスケジュールを丸々変更しなければならない可能性もあることに突如気付きました。
さて、あなたはどうしますか?
面接のために休暇を取得する際に検討すべき3つの事項
これは際どい状況のように思われるかもしれませんが、多くの求職者が必ず直面する状況の1つです。私たちは以前に転職活動に最適なのはどこかに勤めている時(かつその会社に満足している時)である理由について論じていますが、面接まで漕ぎ着けた場合、そのためにどうやって休暇を取るかが喫緊の問題となります。
一般的には、フレックス勤務やテレワークの場合には面接のために休暇を取ることは比較的簡単です。しかし、オフィス勤務が基本または面接予定日にオフィスにいなければならない場合は、休暇取得の結果を思い悩むことなく休暇を取得することはより一層注意を要するかもしれません。
以下は、面接のための休暇取得に役立つ可能性がある幾つかのシンプルなアドバイスです。これを読んだ皆さんが自然に湧き上がってくる不安を和らげることができれば、そして面接の準備に集中することができれば幸いです。
1. 極力営業時間中の面接設定は避ける
朝一番や昼休み中、あるいは就業時間後も面接をスケジューリングするには好ましい時間帯ですが、言うほど簡単ではないかもしれません。
ですから、出かけるのが特に難しい時間帯に面接が予定されている場合は、リクルーターまたは採用責任者になるべく早く伝える必要があります。その時間はクライアントとの重要なミーティングが入っている事実を含め状況を説明し、日程を変更してもらう必要があります。
大半の企業は通常営業時間内の面接実施は難しい場合があることを理解していますので、面接日時については可能な限り柔軟に対応してくれるはずです。
さらに、通常営業時間外のより都合が良い時間への変更を依頼することで、自分は同僚や顧客に迷惑をかけることを好まない義理堅く誠実な人間であることを相手先企業にアピールすることができます。他者に迷惑を掛けたくないという姿勢は相手に好印象を与えます。
2. 面接日に有給休暇を取得する
大半の場合、面接日に休暇を取得するのが最善のアプローチとなります。不可能な場合は半休申請という手もあります。これなら不安も大幅に軽減されますし、現在抱えているプロジェクトや迫りくる期限に悩まされることなく来るべき面接に集中する(入念に準備し、心の余裕をもって面接に臨む)ことも可能となります。
積極的かつ定期的に転職先を探している場合は、時間を有効活用するために同じ日に複数の面接を設定するのも良い考えかもしれません。
この時点では、「面接日ギリギリの休暇申請とせざるを得なくなったらどうするべきか?」と思われるかもしれません。大抵の面接は比較的突然に日時設定がなされるため、休暇申請もギリギリで行う必要が出てくるでしょう。
しかし、ここで理解しておくべき重要なことは、この時の皆さんは誰もがどこかの時点ですることを期待されているキャリアアップのための事前措置を講じているということです。ですから、キャリアアップにつながり得る面接に参加するための休暇取得は、たとえギリギリの申請であっても後ろめたさを感じる必要はありません。
3. 嘘や隠し事は厳禁
面接時間を変更できない場合は、架空の病院の予約や当日の電話による病欠という手を使いたくなることも無理からぬことです。
しかし、これらの手段はお勧めできません。それにもかかわらずこれらの手段を使うことにした場合は、嘘をついて誠実さを疑われるよりは、詳細は言わないままどうしても顔を出さねばならない個人的な約束があるとしておくのがベターです。結果的にこれは非常に危うい状況となる可能性がありますが、嘘をついて酷い目に遭うよりはマシです。
転職活動中であることを上司に話すべきか?
私たち全員が共生・協働する今日の労働社会では、企業における従業員のキャリアパスに関して自由かつ正直に話し合える文化の導入はますます一般的になっています。そして、たとえチームメンバーが退職する可能性を知ることになるとしても、部下とのそうした会話を抵抗なく行う管理職が増えています。
しかし、上司とそうした会話をしていない場合は、内定をもらい契約を締結するまでそうした情報を明かさないのが得策です。
これらのアドバイスは、来たる面接に合格するために必要な思考様式の習得に役立つと思われます。内緒で行動していることや「社内の人に転職活動を知られた場合、はたしてどう思われるか?」という悩みに起因する不安が無くなれば、実力を存分に発揮するための適切な心構えで面接に臨むことができるでしょう。
著者
ジェーン・マクニール
ディレクター
マクニールは、エディンバラ大学で心理学の修士号を取得、1987年の卒業後はヘイズのロンドン本社に研修員として就任。会計・金融産業のリクルーターとして、11年に渡りロンドンの銀行・金融企業向けの正社員上級職の紹介に従事しました。この間に管理職へと早期の昇進を果たし、景気後退に陥ったロンドン・シティのビジネスを目覚しい業績回復に導くと、1992年にはディレクターに就任。
2001年には、オーストラリア西部のパースに移り、現地の拠点を15名から250名の規模に拡大、銀行・金融産業へのリクルーティング部門を立ち上げ、マネジメントに携わりました。
2007年には、ヘイズ・オーストラリア&ニュージーランドのマネジメント・ボードに就任。現在はシドニーに拠点を置き、ニュー・サウス・ウェールズ州と西オーストラリア州を統括しています。